生前贈与の仕方(平成18年11月16日)
今回は、「生前贈与の仕方」について、ご説明させていただきます。 生前贈与とは、簡単に言えば、ある財産をお持ちの方(贈与者)から、譲りたい人(受贈者)に財産を無償にて与えることをいいます。財産をあげる理由は、 「生前贈与を利用して、相続税対策をしたい」 「子供に不動産を譲りたい」 「身寄りがいないので、お世話になった方に譲りたい」など人それぞれです。 しかし、生前贈与した場合には、原則、贈与税(税額は相続税より高額である。但し、相続時精算課税適用者は一律20%の税率)を支払わなければなりません。よって、贈与税を気にしない人以外(一般的には気になると思います)は、贈与税対策をした上で、一番効率のよい贈与の方法を選択する必要があります。それには、はじめに贈与税について、ある程度理解しておく必要があります。以下、簡単にご説明させていただきます。 《 贈与税に関する簡単な説明 》 1.はじめに〜贈与税(暦年課税)について〜 ・贈与税は、財産の贈与を受けた人が払う税金(個人間の贈与に限られる) です。 ・課税対象となるのは、毎年1月1日〜12月31日までの間に贈与によっ て取得した現金、預貯金、株式、不動産など。また、受取人以外が、保険 料を支払っていた生命保険金やそのものの対価より著しく低額の財産の譲 受、不動産の名義変更なども贈与税の対象となります。 ・手続きについては、贈与を受けた翌年の2月1日〜3月15日までに確定 申告と税額の納付を金銭で行います。
2.贈与税(暦年課税)の計算方法 贈与税は、毎年1月1日〜12月31日までの間に贈与を受けた財産のうち、課税対象となるものの合計額から基礎控除及び配偶者控除を差し引いたものに、所定の税率をかけて求める。財産の評価には、相続税評価額を用いる。 ※詳しい税額については、税理士にお尋ねください。 〔贈与税の速算表〕 税額の求め方= A × B − C
3.基礎控除 1年間に贈与を受けた財産の合計額が、110万円以下であ れば、贈与税はかからない。(贈与税の申告とは無関係) 4.配偶者控除 婚姻期間が20年以上である配偶者から、次のいずれかの 財産を取得した場合、その年分の贈与税について基礎控除 110万円のほかに最高2000万円が控除されます。 1.居住用不動産で贈与を受けた年の翌年3月15日までに 居住し、引き続き居住する見込みであるもの 2.居住用不動産で取得するための金銭で、贈与を受けた翌 年の3月15日までに居住し、引き続き居住する見込み であるもの ※その他の適用条件もありますので、配偶者控除の適用の有無については、税理士にお尋ねください。 5.相続時精算課税制度 ・受贈者は、従来の贈与税(暦年課税)とこの相続時精算課税のどちらか を選択できますが、一度、相続時精算課税を選択すると取り下げはでき ません。 ・贈与者(財産を与える者)は、65歳以上の親、受贈者(財産を譲り受ける者)は、20歳以上の子(いずれも、その年の1月1日現在)である推定相続人(代襲相続人)に限定されています。 ・2500万円の特別控除額に達するまでの贈与は非課税とされますが、贈与を受けた財産は、すべて相続財産に加算され、相続時に精算されます。 ・受贈者は、この制度を選択しようとする最初の贈与を受けた年の翌年2月1日〜3月15日までの間に相続時精算課税を選択する旨の届出が必要です。 ・贈与税の特別控除額(非課税枠)内の贈与でも、贈与税の申告が必要です。 ・計算方法 贈与税額は、相続時精算課税を選択した年以降の各年において取得した贈与者ごとの贈与財産の合計額から、2500万円の特別控除額(すでに適用した特別控除額がある場合には、その適用控除額後の残額)控除後の金額に、一律20%の税率を乗じて求めます。 ※尚、詳しくお知りになりたい方は、ぜひ税理士にご相談くださいませ。 下記のリンクも、ご参考までに、 国税庁(タックスアンサー)http://www.taxanswer.nta.go.jp/index2.htm 《 生前贈与手続の大まかな流れ 》 1. 相続税・贈与税の税額を計算・検討し、ベストな贈与の方法を選択する。 ↓ 2. 手続に必要な書類を集める。 ↓ 3. 司法書士に、契約書の作成や登記手続(不動産の場合)を依頼する。 ↓ 4. 不動産登記が必要な場合、司法書士が、法務局に申請し、名義をかえる。 ↓ 5. 司法書士より、手続完了書類を受け取る。 お分かりになりましたでしょうか、すぐに詳しくお知りになりたい方は、ぜひ司法書士法人JLOにご連絡くださいませ。 連絡先→http://www.jlo-shihousyoshi.com/contact.html 次回のテーマは、「生前贈与の具体的手続と諸費用」の予定です。 平成18年11月16日 司法書士 荒谷健一郎
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